カンボジアの情勢に関するニュース

カンボジアのエイズの問題について掲載されている記事をまとめてみました。

 

「カンボジア:HIV/エイズー次はどこに向かうのか?」国境なき医師団様

 

リンク:https://www.msf.or.jp/news/detail/headline_1345.html(国境なき医師団)

 

東南アジアでエイズ・HIV感染率が最も高い国カンボジア

 

東南アジアでエイズ・HIV感染率が最も高い国カンボジア

カンボジアはアンコールワットなど遺跡や石像がたくさんあって魅力的な観光地の1つですよね。南国で気温も高いし、非日常の空間で気分が高まるとついついいつもと違うことしてハメを外してしまいがちです。知らない国には私たちが住んでいる日本とは全く異なる現状があるのも事実です。渡航前にカンボジアのエイズ事情について少し勉強しておきましょう。

意外と知られていないかもしれませんが、カンボジアは東南アジアでも1,2位を争うほどHIV感染者が高いと言われています。2009年のUNAIDSの報告では、約5000人がHIVに新規感染し、約6000人がAIDSによって死亡したとされています。ピーク時にはカンボジア全人口の約3%がHIV感染者に達しました。

世界保健機関(WHO)によると、年間の生まれてくる子どもが50万人に対して、HIVに感染している妊婦は約1万人、その中で実際に母子感染によってHIVに感染して生まれてくる新生児は年間3000~5000人と報告しています。

日本の年間新規発症が約1000人なのに対して、母子感染でHIVに感染して生まれてくる子どもだけで3000~5000人に達しているということは、いかにHIV感染者が多いかということがわかります。

 

カンボジア国内の特徴的なHIV感染経路

HIV感染経路は、特に同性間による感染が多いのが実情ですが、カンボジアでは異性間での性的接触による感染が多いのが特徴的です。年々新規感染者は減少しているものの、主な感染経路は夫から妻へ、そして全体の1/3が母子感染(母から新生児への感染)とされています。また、注射器の使い回しによる感染も未だに多いです。2014年には、カンボジア北西部バタンバン州のロッカー村で、無免許の医師が注射針を使い回したことによって、村民100人以上、結果的に村人口の10%がHIVに感染したという衝撃的なニュースが大々的に報道されました。地方では医師不足のため、無免許医に頼らざるを得ないこともあるのも実情です。

 

カンボジアのHIV/AIDSの歴史と対策

なぜカンボジアは他の国に比べて感染率が高いのでしょうか。これにはカンボジアで1970年代から1990年代まで長年続いた内戦が大きな原因となっています。

内戦によって国内は大きく混乱し、ポル・ポト政権では、教育や教養は必要ないという理不尽な理由によって多くの教師や医師が虐殺されました。衛生面や医療面の基盤だけでなく、基本的な社会システムが壊滅的になりました。またインフラ基盤だけでなく、教育も十分に行き届かなかった状況が20年余り続いたことによって、HIVもさることながら、基本的な教育もままならない状況でした。その影響が未だ大きな尾を引いているのは明白で、国全体としてHIV対策が大きく遅れをとっている一因となっています。

1991年に内戦終了しましたが、不運にもそれと同時に国内では性産業が盛んになりました。内戦終了後の外国人の国内流入によってHIVは持ち込まれたと言われています。1998年にはHIV/AIDSはピークに達し、累計感染者数は約15万人、AIDS患者は約19,000人を記録しました。

カンボジア政府や各国NGO、国際機関との連携によって対策が始まりました。特にカンボジアは海外団体からの援助が大きな役割をしめています。一時期は予算の約90%が海外援助でした。徹底したコンドームに関するキャンペーンと予防教育により、1997年には14-49歳のHIV陽性率が3%だったところ、2005年には1.6%と約半減することに成功し、対策は評価されました。現在ではHIVに感染すると無料で治療が受けられるため、患者本人の経済的な負担はかかりません。このようにして、都市部での陽性率は下げられ一定の成功をおさめたものの、山間部、特にタイ国境付近では逆に増加しているとの報告もあります。

フン・セン大統領は「2020年までに新たなHIV感染を阻止する」という公約を掲げ、2015年から2017年まで370万ドル(約4億4000万円)の公的資金をHIV治療に割り当てるとしました。このように、現在でも莫大な資金を投入してHIV/AIDS対策が講じられています。

 

カンボジアで夜遊びする時の注意点

カンボジアはこのようにHIV/AIDSの現状は未だ深刻です。タイと同様に充分に注意する必要があります。特にセックスワーカーは毎日不特定多数と接しているので、HIVだけでなく他の性感染症にも感染するリスクが高いです。

カンボジアだからと言って注意すると言うわけではありませんが、行為に及ぶ際は必ずコンドームを着用しましょう。オーラルセックスの際も、口の中にもし気づかないような傷があった場合、感染するリスクは一気に高まります。粘膜接触する箇所には必ずコンドームを着用して感染予防につとめましょう。

アンコールワットの拠点であるシェムリアップで夜遊びを考えている旅行者も少なくないでしょう。シェムリアップは一時期に比べるとかなり色町としての雰囲気はかなり落ち着きましたが、店構えを変えたり、警察とわいろ関係を結んで営業している店もあります。

特に最近、観光ガイドライセンスを持たない日本人が無資格の違法ガイドでかつ売春あっせん行為をしているなど、客として利用しているだけでも巻き添えを食らうケースも頻発しています。

夜遊びに関しては信頼できるメディアから安全に遊べるお店を調査し、なるべくガイドなどを利用する際には、現地の法律に則ったライセンスを保有しているか確認するようにしましょう。

 

出典;https://nightlifehacker.jp/hiv-aids-in-cambodia(NightLifeHackerJP様)

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